CANYONBALL

CANYONでcannonballを達成するまでの記録

2022 BRM723北海道600宗谷岬 走行レポート最終回

無事ホテルに到着。もうここで終わりでもいいんじゃね?よくやったよ。
度重なる膝痛DNFに苦しんだ2018~2019年、家購入した2019年、両膝+オスグッド手術した2019年、犬を飼い始めて自分の時間がほぼ無かった2020~2022年。
よくやった。


よくやってない!完走したい!


宗谷岬稚内市街振り返り

宗谷岬から稚内までの間は22時〜23時に走行。すれ違う時に右手を大きく振りながらおつかれさまうぇーい!!って言ってたのが僕です。
あと1か月半で40歳のやる所業ではない。

それにしても後ろに30人はいるはずなのにすれ違った人数がおかしい。相当数のDNFが出たことを推測しながら、何人かの知人とすれ違ってないことを気にしながら。

■ ホテルの過ごし方

ホテルは「ホテル大将」。皆泊まってる奥田屋は予約時点で喫煙室しか空いてなかった。

ホテル大将は
稚内市街のルート上(宗谷から折り返して左折する箇所を直進で戻る必要アリ)
・部屋へのロードバイク持ち込みNG
・部屋にヒーター有り

ヒーターあり!!!勝ったなガハハ

というわけでホテルの過ごし方。

  1. ウェアを全て脱いで湯船にお湯を張る
  2. 1つしかない長袖インナーとレッグカバーを小分けパックの洗濯剤で洗濯(長袖・レッグカバーは初日使ったものしか持ってなかった)
  3. コンビニで仕入れた新聞紙を靴に突っ込む
  4. レインウェアは可能な限り広げて床に置く
  5. ガーミンの充電を開始
  6. お風呂に入りながらスマホTwitterチェック
  7. ボトルの中身を捨ててしっかり水洗い
  8. お風呂を出てガーミンの充電をVolt800に変更、スマホも充電
  9. 靴から新聞紙を抜き出し、ヒーターの前に配置
  10. 就寝(確か0時半頃)

ヒーターは神。

湯船に浸かってマッサージして、Twitter見てたら24時半くらいになってた。
ボトルも洗ったし明日の服は用意したし、雨具類は広げて床に置いてるしオケオケ!
当初は4時にホテルを出るつもりだったが、予定より1時間遅れてホテル着となった。余裕もあるし5時過ぎホテル出に予定変更してしっかり寝まする。
…これよ

■ ブルベにブランクがあるという身の上話

ここで身の上の話し。私は2017年にブルベを始めてトントンと5走でSRを取得。
秋頃にはキャノンボールを目指し始める。一方で2017年秋の台風直撃の600ブルベで膝の痛みが出始め、以来膝痛に苦労する。
2018年の序盤は膝痛を押しながら、都心ブルベでいつも2~3番手で走れるようになる。

2018年春過ぎから2019年は酷くて、9割方膝痛DNFの状態。
医者も何件も行ったが、酷使による炎症のため保存療法と言われるばかりで、本当に苦労した。
2019年には横断歩道を小走りすることもできない程に生活に支障をきたすようになった。
いよいよマズいので関東労災病院で診て貰って両膝(ついでにオスグッドも)の手術を受けることになる。
ということでブルベは2019年の春以来、今年復帰したばかり。

ブルベ復帰は今年の五月。群馬でど平坦ながら300kmを走って、ほぼノートレで15時間弱。ゆっくりなら600もいけるだろうと踏んでたのです。

という経緯のため、ブルベに参加してから時間制限を気にしたことがなく、600復帰にあたり何も考えてなかったのです。
そもそも600km認定は2017年の一回しか無いのですけどね。

さて、ホテルの朝に戻りましょう。

■ 起床して稚内をゆっくり出る心の余裕

ということで、朝4:15分に起きて出発の支度。
7時スタートの私はゴールリミットが23時。残り300kmで難所は美深峠(400m程度)のみ。
昨日から続く左膝裏の痛みと、股にやや大きめのデキモノは出来てしまったが、抑えながら走るには十分なコンディション。多分追い風だし余裕じゃん?
17時間半あれば十分余裕をもって完走できることは間違いなく、5時過ぎ出発なら問題なかろう。

稚内市街は雨は降っていないものの路面はウェットで水たまりも多い。
レインウェアをフル装備で準備を進める。

念のためホテルでDi2の再充電もして、5時15分ごろにホテルを出る。
ホテル大将、綺麗で親切だけど部屋までは自転車持ち込みできず、Di2充電で15分はロスったかな?
写真は朝の充電タイム。


充電中に走行者のツイートを確認すると、すき家で朝飯してる人を見る。これだ!!すき家行こ。朝ごはんに買ってあったおにぎりはそこそこに、心はすき家に飛んでいた。
さて、すき家にいきますか。

まぁ、朝走り出した時点で完走確定ですからね。
勝ったなガハハ


ホテルを出てすき家に着くとドライブスルーしかやってない。なんで??
10分ほど停止してお店の回りを見て回ったものの諦めてリスタート。
仕方ないから朝ごはんは昨晩寄ったセコマで改めておにぎりとからあげをパクパク。

そういえば、ふぃりっぷさんが昨日マクドナルドの写真撮ってたな・・・
ついでに記念撮影しておこう。そんなことしてる時間があると思ってた。

■ おなかすいた

稚内から豊富に至る30分程度は追い風が背中を押してくれた。
稚内を包んでいた朝霧も、1時間弱でずいぶん晴れる。うん、気持ちいいぞ。

途中スノーシェードで止まってる頭巾さんに呼び止められて、チューブを一つ托す。4年前の古いチューブでゴメンね🙏

さて、お腹が空いてきたので豊富のセコマでまた朝ご飯にしよう。時間には十分余裕がある。

■ 気付いて絶望

7時過ぎに340km地点の豊富セコマに到着し、朝ごはんとトイレを済ませる。レインウェアもここで脱いでしまった。

豊富セコマを出て、市街の信号待ちでTwitterチェック。
昨日一緒に走ったバイクフライデーさん(さかきさん)のツイートを見て、メンタルが死んでしまう。

「借金生活」。さかきさんは1時間以上先行してるはずだが、何言ってるだ???

…本当に、完全に、忘れていた。
ブルベのPCには制限時間があるのだった。普通は気にしないが、ホテル泊してる今は気にしなきゃダメなんだった。
こういうところにブランクの影響。
次のPCは455km、美深市街のセイコーマートで13時8分が制限時間。現在地350km。要求グロスは概算22km/h。

道中に峠は無いがアップダウンも多く、どうやら追い風も望めない。
メンタル終了のお知らせ。

…まだ分からない。頑張ろう。次のクイズポイントである豊富温泉には7:48に到着。


豊富手前から豊富温泉までは、少々年上と思しき参加者と前後しながら走っていた。
豊富温泉のチェックポイントの商店では、店主の女性がなぜか早朝から写真を撮っていく参加者に気付いていたらしく、話を聞かれる。

話し込みたいところだったが時間制限が気になる。
メンタルは死んだが、まだ諦めきってはいない。

■ なんとか巻き返せ

もしかしたら追い風かもしれない。脚が戻るかもしれない(得てして、ふとした瞬間にアベレージ出力は20〜30W上がる)。
頑張る。

途中、羽幌手前のトナカイ牧場で高さ2m以上はあろうかという、太い丸太で作られた十字架を背負って走る方を見かけた。
さすがに一人で背負える重さではないのだろう、底にがタイヤが取り付けられていた。
少し気力戻る。

羽幌まで頑張ったが、要求グロス21km/hを切らない。
ダメだ…完全にメンタル終わる。

羽幌を過ぎて牧草地帯を走る最中、スノーシェードに置いてきた頭巾さんが3-5km/hは速いペースで抜いていく。
あのペースが出せればギリギリ間に合うかもしれない。が、厳しい。

きびしい・・・

■ 完全に心折れる

もうダメだ。370km地点で「雄信内駅(おのっぷない)」の看板が見えて完全に諦め、DNF決意。
走行ルートから200mほど逸れると駅舎がある。

駅に来たら周囲に民家一切なし、森の中。

駅舎は古く虫も多い。おいおいここで4時間近く待つのかよ…

ささやかながら木製のベンチもあるが、蜘蛛の巣だらけ、虫の死骸だらけで座る気になれない。
参ったな。

と思っていたら「天塩中川がおすすめ」とTwitterでリプを貰う。
どうやら19km先。ゆっくり行けるか。

撤退戦は時間経過が早かった。短期ごとのマイルストンを置くとメンタルによろしい。

天塩中川駅でDNF連絡

390km地点、ルート上から500mほど逸れて天塩中川駅。

駅舎の外観はレトロなものの、小規模な町中にあり大変キレイに手入れが行き届いている。

ノスタルジックな駅で、古いストーブと輪行袋アコースティックギターが良い光景だった。


BRM723北海道600宗谷岬、油断によるDNFで完





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