CANYONBALL

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ロードバイク乗りが可能な限り早く妥当らしい判断を行い一軒家を買うためのガイド

ロードバイク Advent Calendar 2019の14日目です

2019年7月に、独身にも関わらず川崎市に3階建て4LDKのペンシルハウスを購入した。可能な限りスピーディーに正しい判断をして戸建てを購入したと自負しており、時系列に沿ってやり方を説明する。(私が実際に採った流れとは一部異なるが、振り返るとこうすべきであったを加味した流れにしている)

でも先に所与として家を買う直前の環境を共有する。決断において重要な制約となる情報が含まれるので。

2019年初夏の生活環境

  • 武蔵小杉から徒歩10分、6階建て鉄筋コンクリート造の2F(1F部分は駐車場)・オートロック・宅配ボックス・専用室内ゴミ捨て場・風呂追い炊き・浴室乾燥で1DK33平米ほどで月10.5万円に7年居住
  • 寝室にZwift環境、ダイニングキッチンにメインバイクとミニベロを保管
  • 9月 or 10月に、上司が立ち上げる会社に転職予定
  • 長年住んだマンションに飽きて、「小杉徒歩15分」「お風呂が広い」「オートロック」「宅配ボックス」「専用ゴミ捨て場」「1LDK以上」で引っ越し先を1年ほど探し続けている

上記条件では小杉近辺のタワーマンションがターゲットになるが、タワーマンションに魅力をいまいち感じられず引っ越しが出来なかった。
ここで重要なのは「上司が立ち上げる会社に転職予定」で、今ローンを組まなければ最短でも3年はローンが組みにくくなるという制約があった。

可能な限りスピーディーに正しい判断で家を買うための流れ

まず下記1~6が整理出来ていないと家を買うかどうかだけで何か月も無駄に悩むことになる。購入意思に関わらず、下記のような内容は常時整理しておくことをお勧めする。そうすることで100万単位の支払いにも無駄に悩まず判断が可能になる。

  1. 現有資産の棚卸
  2. 将来の月別見込み収入の作成
  3. 現生活を維持した場合の月別の支出見込みの作成
  4. 戸建てを購入した場合の月別の支出見込みの作成
  5. 戸建て購入の金銭的優位性の確認
  6. 支払い能力の確定
  7. 家に重視する事項の洗い出しと順位付け、購入種の確定
  8. 購入エリアの選定
  9. 不動産仲介業者の選定
  10. 不動産の選定、確定
  11. ローン審査
  12. 契約
  13. 借入金の一括入金
  14. 不動産業者への支払い/物件引き渡し

1~4.月別資産管理計画の作成と賃貸vs戸建ての計算

以下スプレッドシートのような形式で月別に管理している。私は家を買ってから管理を始めたが、今すぐに作ることをお勧めする。
これで1~4は整理が完了する。1時間ほどかければ作れると思うので自分のGoogleDriveにコピーして利用して欲しい。
なおこのフォーマットは家計の財務管理を行うものではなく、1万円単位程度で荒く予実を管理するためのものなので注意して欲しい。
docs.google.com

5.戸建て購入の金銭的優位性の確認

賃貸か持ち家か、金銭的優位性は家を購入する前に以下のフォーマットで情報を整理した。ここでは、当面家賃12万円のマンション vs 5,000万円の持ち家(戸建て前提、税金額はテキトーです)として計算しているが概ね自分の計画に照らし合わせてこのようなものを作るのが良いと思う。
マンション賃料が安い場合はマンションの方が優位になるケースもあるだろう。これで5の整理が完了する。繰り上げ返済を考慮すると持ち家の方が金銭的に優位になるケースが多いと思う。
drive.google.com

6.支払い能力の確定

月別の資産管理計画表を見ると、いくらまでの家を買う能力があるか分かるはず。一般的に年収の6~7倍と言われているが、自身の年齢の問題もあるため明確に把握しよう。
管理計画は楽観モデルと悲観モデルを作って、悲観モデルで考えておくのが安心かもしれない。

7.家に重視する事項の洗い出しと順位付け、購入種の確定

深く考えず「こんな条件であって欲しい」を羅列する。私が当初出していた条件は以下のようなものであった。これによって「マンションがいいのか」「戸建てがいいのか」「どの辺りに住むのがいいのか」といった決断のための条件が確定できる。

  • 寝室とリビングを明確に分けられること
  • ロードバイクを家に入れる時に他の住人に気を遣う必要が無いこと
  • 自転車専用部屋を設けられること
  • 足を伸ばしてお風呂に入れること
  • 主要駅への通勤1時間以内、自転車も1時間以内で遊び場(ブルベスタート地点など)があること
  • 駅徒歩10分以内であること
  • ゴキブリ・リスクの低減のため近くに飲食店が無いこと
  • ゴミ屋敷が近所に無いこと
  • ローンを組む場合2か月以内に引き渡しを受けられること(建売またはマンションであること)

譲れない事、譲っていい事があるだろう。私にとって「足を伸ばしてお風呂に入れる」「寝室とリビングを明確に分けられる」「ゴミ屋敷が近所に無い *マンションだと確かめようがない」はとても重要で、これにより戸建てに決まった。ローン時期の問題があり、私の場合は戸建ての中でも建売にせざるを得なかった。

8.購入エリアの選定

まず重視する項目を箇条書きにする。ロードバイク乗りなら以下のようなところになるか。

  • Quarter程度毎に都内で仕事先が変わる可能性が高いことを加味し、主要駅にドアtoドアで1時間の通勤
  • ブルベスタート地点まで自走が容易(10km圏内程度)
  • 走りやすい練習コースが近くにある(尾根幹、港北ニュータウン近辺、皇居近辺など)
  • CRのある一級河川に近い(週末に奥多摩などへ移動する際のバイパス)

と挙げていくとどう考えても武蔵小杉が最強なため、私は武蔵小杉徒歩15分で探した。各々条件を設定して考えてみて欲しい。
武蔵小杉徒歩15分で建売、都合よくあるのかそんな物件?

9.不動産仲介業者の選定

とりあえず「武蔵小杉 不動産」で調べてみる。大体東急リバブルに行っておけば間違いないと思うが、東急リバブルは戸建ての仲介手数料が大体200万円~程度掛かってしまう。
そもそも不動産仲介業者の窓口に行くまでに普通はネットで情報を調べているわけで、もし「住宅メーカーが」「直接販売していて」「建売である」という条件を満たす物件があれば、不動産仲介業者を使うよりも直接メーカーから購入するほうが明らかに費用面で優位になるので注意が必要だ。
一度不動産仲介業者に紹介を受けた物件はメーカーに直接問い合わせても基本的に販売して貰えないと聞いたので、ここが最も慎重に動くべきところと考える。

10.不動産の選定

エリア、金額、最も重要な数点の条件を伝えて、可能な限りすべての物件を内検する。エリアを制限するため平日夕方~夜でも3~4件は回れるはず。
内検を進める中で本当は譲れたはずの条件が見えてきて徐々に希望が変わってくる。私の場合武蔵小杉から1駅隣になり、金額は当初計画より1,000万円アップした。

11.ローン審査

不動産業者に行き物件の物色を始めると、めぼしい物件の金額帯がおおむね定まってくるとメガバンク等のローン審査を代行してくれる。
買うつもりが無くても審査はして貰っておこう。

12.契約

物件が決まると諸条件を確認して契約するのみ。支払い計画は確実に立っているので心配せずサインするだけの簡単なお仕事。
銀行へのローン申請も合わせて実施する。仲介業者によってはローン手数料が10万円相場程度で取られるが、簡単な書類作業なので自分で行っても良い。

13.借入金の一括入金

いざ引き渡し日、恐らく10時ごろに借入金が一括で指定口座に入金される。なお、ローン申請時に支払先まで登録させられるため、ごく短い時間で自動で振り込みされてしまう。
数千万円の口座残高をスクリーンショットに取りたい場合、引き渡しの商談中に銀行口座のマイページを更新し続けよう。

14.不動産業者への支払い/物件引き渡し

口座から自動で不動産業者に支払が終わると、不動産業者側で入金を確認する。確認が完了すると物件を引き渡す書類のやり取りを行い、数時間後には物件が名実ともに自分のものとなっている。


FPに資産相談をしていない場合、家を買う・買わないにやらずさっさと月別の収支計画は立ててしまおう。
車を買う、海外旅行に行くなどの大きめの出費にも臆する必要が無く、また漠然と高い・低い査定していた物事に明確な判断基準ができることは生活を送る上で大変重要だ。

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